遺言を書くなら何歳がベスト?

民法961条には「十五歳に達したものは、遺言をすることができる」と書かれています。ですので、日本の法律では15歳になれば遺言を残すことができます。15歳であれば遺言の意味が分かるため、その意思を尊重しようというのでしょう。とはいえ、遺言を残そうと思われる方は大多数がもっと高齢になってからだと思います。色々聞いてみると実際に遺言を残す人はほとんどが70代以上とのことです。

では、何歳がベストなのでしょうか?これは難しいですよね。おそらく若年の方ですとこれから所有する財産に動きがあるため、それをだれに承継させるかなどは決められないですしね。その都度書き直すのも面倒でしょう。(念のために補足すると書き直しは法的に問題なく、書き直す前と書き直した遺言は書き直した部分が有効になります)

でも、余り高齢になってから遺言書を作成しようとしても、これまた問題があります。今、日本では65歳以上の高齢者の4分の1以上が「認知症」および「認知症予備軍」に該当します。認知症が認められた後(正式には民法963条に「遺言をするときにその能力を有しなければならない」と書かれており、すなわち認知症の場合は能力がないと判定される可能性があります)の遺言書は無効となるリスクがあります。ですので、私個人の見解としては、認知症を発症していないという前提で、「65歳」をめどに遺言書を書くのが良いと思います。(余談ですが、私は自分の学びのために10年前に一度書いていますがそろそろ書き直そうかな?)

閑話休題。1つ間違いなく言えることは、「遺言の無効は絶対に避けるべき」ということです。被相続人の死後の相続で親族が醜い争いをすることは間違いなく被相続人の希望に反します。「みんな仲良く過ごしてほしい」と思うからこそ遺言書を作成するのでしょう。遺言書を作成することは少なからず負担も生じるわけで、その遺言書の有効無効を問うような事柄は絶対に避けるべきです。

そのためには、

  • (タイミングは難しいですが)認知症と診断される前に遺言書を作成する
  • 公正証書遺言にする(公証人のお墨付きがあるため相続人間の争いになりにくい)
  • できるだけ複雑な相続内容を避ける(遺言者の認知の程度によりますが、軽い認知症であっても複雑な内容でなければ有効になりやすい)

などの工夫が必要です。

結局、何歳で遺言書を作成するのがベストかどうかはその方次第なところがあり、正解はありません。(私の見解は前出ですが、あくまでも私の見解です)

また、よく言われることが、「遺言なんて縁起でもない」「もう、死ぬことが決まっているみたいでいやだ」ですが、そんなことはありません。私も前出のとおり45歳の時に遺言書を書いて、もう10年も元気(太ったのは内緒ですが)ですよ。自分の身の回りをいろいろふりかえって頭を使えば心身の健康にかえってよいのでは、、、なんて考えてしまいます。

もし、認知症の不安を感じているようでしたら、遺言書の作成を検討してみてはいかがでしょう。家族信託、生前贈与、、、、いろいろな選択肢はありますが、一度時間をとってゆっくり考えてもいいですね?(正月休みは終わってしまいました。もう少し早いタイミングでまとめたかった!)

弊所ではいつでもご相談を承ります。ぜひご一報ください。

ここまでお読み下さりありがとうございました!

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