家族信託とは⑦家族信託のデメリット
前回では家族信託のメリットをまとめてきましたが、今回はデメリットをまとめてみましょう。
税金の問題
税金の問題を心配される方が多いかと思いますが、原則「委託者=受益者」である場合はあまり心配はありません。所有権や受益権の移動はありません。結局同じ人(例えばおじいちゃんが息子に委託した場合、所有権も受益権もおじいちゃんだから)が所有し、利益を享受するので、変動はないと思っていいです。あえて言えば、登記する際の登録免許税(0.4%程度)がかかるくらいで、信託財産の利益にかかる所得税や所有することによってかかる固定資産税は信託をしようがしまいが変わりません。
損益通算の禁止
損益通算とは同じ年の利益と損失を合わせることを言います。所有権の財産で100万円儲かって、信託財産で50万円損失を出した場合、プラマイ50万円の収入に税金がかかるよう計算すれば、節税になりますね。これを損益通算というのですが、信託では「損益通算禁止」ですので、注意が必要です。
コストの問題
信託契約は行政書士などの専門家を通さずに行うのは危険です。思わぬトラブルに見舞われるリスクがあります。そのために専門家に依頼する手間(比較検討する手間)やコスト(依頼料など)がかかることは、デメリットと言えるでしょう。そのリスクは自筆証書遺言より大きいと言えます。
以上3つが家族信託をする上での「あえて」まとめたデメリットです。しかし、税金に関しては「委託者≠受益者」の場合にかかってしまいますが、家族信託以外の承継、たとえば相続などでも結局は掛かってしまいますからデメリットとも言えませんね。損益通算の禁止は確かにデメリットかもしれません。でも、所有権の財産で利益を出し、かつ、信託財産でも利益を出していればどちらにしても税金はかかります。利益を出している限りあまり気にしなくていいかもしれません。
また、ある程度のコストはかかるかと思いますが、コストを惜しんで専門家抜きで契約をするリスクの方がはるかに大きいと感じます。必要経費として考えてみてはいかがでしょうか?
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