行政手続法(申請に対する処分④)
こんばんは。行政書士の小幡(おばた)です。今日は行政手続法のうち、「申請に対する処分」の「理由の提示」についてまとめます。今日もまずは条文から。
(理由の提示)
第八条 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならない。ただし、法令に定められた許認可等の要件又は公にされた審査基準が数量的指標その他の客観的指標により明確に定められている場合であって、当該申請がこれらに適合しないことが申請書の記載又は添付書類その他の申請の内容から明らかであるときは、申請者の求めがあったときにこれを示せば足りる。
2 前項本文に規定する処分を書面でするときは、同項の理由は、書面により示さなければならない。
「理由を示さなければならない」「書面で(略)書面により示さなければならない」・・・当たり前と言えば当たり前なのですが、、、。
やはりせっかく行った申請が不許可になったら、「なぜ?」「どうして?」と思いますよね?それに対して、第八条では、理由の提示を法的義務としています。第二項は書面で拒否処分をするときは拒否の理由を書面で示さなければならないというこれもまあ当たり前のことが書かれています。理由だけ口頭で伝えるのも変ですよね。
ポイントになるのが、「ただし、法令に定められた許認可等の要件又は公にされた審査基準が数量的指標その他の客観的指標により明確に定められている場合であって、当該申請がこれらに適合しないことが申請書の記載又は添付書類その他の申請の内容から明らかであるときは、申請者の求めがあったときにこれを示せば足りる。」の部分ですよね。
簡単に言うと、「誰もが見ても『そりゃ拒否されるでしょ?』って状態の場合は、わざわざ理由を提示する必要はなく、申請者から求められたときに理由を示せばOK」ってことです。
まあ、実務上はよほどのことがない限りは理由を示していると思いますけどね。
また、ここでは、重要な判例があります。(最判S60.1.22)
旅券(パスポート)発給拒否と理由の提示についての最高裁判所の判例です。パスポートの発給拒否についてその理由を条文だけで示すのではなく、基礎となった事実関係、「〇〇の部分が法律に抵触する」など具体的に記載しないと違法であると認定された。
つまり、「〇条に違反するからダメ!」では足りない。「ここの部分が〇条に違反しているでしょ!だからダメ!」のように具体的に詳しくダメな理由を分かりやすく示さないと違法ですよ、ということですね。
ここまでお読み下さりありがとうございました!
