行政手続法(不利益処分④)
こんばんは。行政書士の小幡(おばた)です。今日は行政手続法のうち、「不利益処分」の「理由の提示」についてまとめます。第8条では「申請に対する処分」の「理由の提示」についてまとめていましたが、今回は何か違いがあるのか。違いがあるとしたらそこがポイントにもなります。整理していきましょう。
まずは条文から確認。
(不利益処分の理由の提示)
第十四条 行政庁は、不利益処分をする場合には、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない。ただし、当該理由を示さないで処分をすべき差し迫った必要がある場合は、この限りでない。
2 行政庁は、前項ただし書の場合においては、当該名あて人の所在が判明しなくなったときその他処分後において理由を示すことが困難な事情があるときを除き、処分後相当の期間内に、同項の理由を示さなければならない。
3 不利益処分を書面でするときは、前二項の理由は、書面により示さなければならない。
まず、第一項では、理由を示す法的義務と例外規定、つまり、「理由を示さないで処分をするべき差し迫った必要がある場合」は例外であることを宣言しています。差し迫った必要がない場合は必ず不利益処分の際には理由を示さなければならないのです。
さらに、その場合でも第二項では「相当の期間内(あいまいですねえ)」に理由を示さなければならない。と書かれています。つまり、不利益処分を科される人に対して「なんで?」「なぜ?」という疑問には応えなければならないということです。当然ですね。
第三項は当然かと・・・。だって、文書で不利益処分を科しているのに、「○○に違反するから、これ(と言って不利益処分を文書で渡す)」、つまり理由だけ口頭って変でしょう?
「申請に対する処分」との違い(第8条)と比較するなら、断然例外規定。第8条では、「審査基準が明確に示されていて、適合していないことが明らかな場合は申請者の求めがあった時にこれを示せば足りる。」とされています。「見りゃわかんだろ!」ってイメージでしょうか?
| 申請に対する処分(第8条) | 不利益処分(第14条) |
| 法令に定められた許認可等の要件又は公にされた審査基準が数量的指標その他の客観的指標により明確に定められている場合であって、当該申請がこれらに適合しないことが申請書の記載又は添付書類その他の申請の内容から明らかであるとき(申請者の求めがあったときにこれを示せば足りる) | 当該理由を示さないで処分をすべき差し迫った必要がある場合 |
| 【イメージ】 見れば申請に合わないのはすぐわかるはずだから、申請者が求めるまで理由を示さない。 | 【イメージ】 急いで処分をする必要があるので、理由の提示を後回しにして処分する。 |
例外規定を整理すれば、理解は深まると思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
