行政手続法(不利益処分⑮)

こんにちは。行政書士の小幡(おばた)です。今日は行政手続法のうち、「弁明の機会の付与」についてまとめます。この弁明の機会の付与とは「聴聞を開く(つまり役所に来てもらって実際に主張を聞く)には及ばないが、弁明を書面を通して行うチャンスを与えるということです。役員等の解任等を命ずる不利益処分」に限定される特例です。第28条にてまとめられていますので、まずは条文を確認しましょう。

行政手続法第13条1項二号には以下のように書かれています。

前号イからニまでのいずれにも該当しないとき 弁明の機会の付与

つまり、聴聞は前号に書かれている「許認可の取り消し」「役員などの資格のはく奪」「法人の役員の解任」「その他行政庁が認めるもの」以外は聴聞を開かずに書面での申し開きの機会を設けるということですね。例えば、許認可の取り消しまではいかなくても「営業停止○日」とかですね。

具体的には以下のとおりまとめられています。

(弁明の機会の付与の方式)

第29条 弁明は、行政庁が口頭ですることを認めたときを除き、弁明を記載した書面(以下「弁明書」という。)を提出してするものとする。

 弁明をするときは、証拠書類等を提出することができる。


(弁明の機会の付与の通知の方式)

第30条 行政庁は、弁明書の提出期限(口頭による弁明の機会の付与を行う場合には、その日時)までに相当な期間をおいて、不利益処分の名あて人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。

 予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項

 不利益処分の原因となる事実

 弁明書の提出先及び提出期限(口頭による弁明の機会の付与を行う場合には、その旨並びに出頭すべき日時及び場所)


(聴聞に関する手続の準用)

第31条 第15条第3項及び第16条の規定は、弁明の機会の付与について準用する。この場合において、第15条第3項中「第1項」とあるのは「第30条」と、「同項第3号及び第4号」とあるのは「同条第3号」と、第16条第1項中「前条第1項」とあるのは「第30条」と、「同条第3項後段」とあるのは「第31条において準用する第15条第3項後段」と読み替えるものとする。

第29条では「弁明の機会の付与」が与えられる条件についてまとめられています。提出できる書面を「弁明書」といいます。また、弁明書を提出するだけでなく、証拠書類等も併せて提出できると定められています。こちらは、聴聞の場合と一緒ですね。

また、弁明の機会の付与とはいえ、第29条に「行政庁が口頭ですることを認めたときを除き」と記載されているように、何と口頭でも可能です。注意!!!

第30条では、聴聞のときと同様、弁明の機会の付与を与える場合も、「どの事実が」「どの法令に」違反しているのか、また、弁明書の提出に関して「期限」「場所」を明示することが明記されています。これも聴聞と同じですよね。

第31条は準用、つまり、聴聞と同じでできるものを列挙しています。こんな時は、「聴聞でできるのに弁明の機会の付与ではできないもの」をまとめた方がいざという時に役に立ちますよ。(もちろん、試験対策にもなります)具体的には、

  • 参加人の参加
  • 文書等の閲覧
  • 審査請求

が挙げられます。

この、似たような事項の中でも違いをあぶりだす勉強方法は色々な論点で使えますよ。そして、このあぶりだしは自分で問題を作るのがお勧め。私もよく穴埋め問題を自作して解答していました。お試しあれ。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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