特定行政書士考査ふりかえり⑤

こんにちは。行政書士の小幡です。今日は特定行政書士考査のふりかえり第5回ということで、行政事件訴訟法からの出題4問をまとめてきましょう。今日で、行政法からの出題は終わり。残り10問は「要件事実」「特定行政書士の倫理」という行政書士試験の試験範囲にはない内容になります。なお、今日の条文はお断りのない限り「行政事件訴訟法」から出ています。(ページは『行政書士のための行政法』のページです。)

大学は文学部だった私にはかなり苦戦させられた「要件事実」。また、近年難しくなっていった「特定行政書士の倫理(しかも今年は個数問題)」思い出すだけで震えそうですが、それだけに今日の行政事件訴訟法は落としたくないもんです。(私は行政事件訴訟法を一問落としました、トホホ)

問題17 正解3

うわ、また3.だ。なんて思わないで、問題を精査しましょう。「3」にこだわり過ぎるのは世界のナベアツだけで十分。(失礼しました。)

行政事件訴訟の種類についての出題ですね。「取消訴訟(処分・裁決)」「無効等確認訴訟」「不作為の違法確認訴訟」「義務付けの訴え」「差止めの訴え」について、定義とともに第3条を確認しておいてくださいね。「当事者訴訟」は第4条、「民衆訴訟」は第5条、「機関訴訟」は第6条にまとめられています。

また、盲点である第7条、『行政事件訴訟に関し、この法律に定めがない事項については、民事訴訟の例による。』もお忘れなく。第6条までの行政事件訴訟以外は認めないというひっかけパターンがあります。

1.は第5条、民衆訴訟の定義。『法律に定める者に限り』です。「限らず」と書かれているこの選択肢は✖。2.は実質的が✖、「形式的」当事者訴訟の例です。定義だけでなく、どのような訴訟(土地の収用委員会の裁決の補償金額が不服が有名)が形式的かも押さえておきましょう。4.は第7条の条文がまさに無名抗告訴訟のことです。前出の6類型以外の行政訴訟のOKですよという事です。

正解は3.つまり、原則、被告は国や地方公共団体などの「行政主体」が被告となります(第11条1項)。ただし、行政主体がない場合は当該行政庁が被告になります(第11条2項)。

問題18 正解4

取消訴訟の流れが全体的に問われている問題です。なお、選択肢1.の主張はだれがするのか?申立人(原告)か?行政(被告)か?は行政書士試験では出ないかと思われます。ちなみに、138ページに書かれていまして、行政(被告)が主張・疎明する必要があります。全体的に主張責任は、原則として「それにより有利になる方」が主張責任を持ちます。つまり、執行停止ができなくなる消極要件は行政(被告)が主張することにより執行停止をさせることができなくなるというわけです。執行停止させることができなくなると申立人は不利になりますよね?よって申立人が主張する必要はありません。よって✖。

2.は第22条に「第三者の訴訟参加」を規定していますので✖。3.は行政事件訴訟の「執行停止」ここは行政不服審査法の執行停止との比較があるといいですね。第25条の7項が問題文前半で内容はOKなのですが、後半(8項)が✖です。即時抗告はできますが、それにより執行停止の決定の執行の停止(?)はできません。

正解は4.第31条1項(事情判決)がそのまま出ている条文問題。「事情判決」や「事情裁決」は頻出ですね。「主文」において違法(又は不当)を宣言です。「理由」で宣言というひっかけもあります。

問題19 正解3

久しぶりに出た、「誤り探せ問題」です。間違い探し一つで済むから私は大好き。3.の第9条2項の規定に依拠して原告適格を認めた最高裁判決は存在するんですね。私は最高裁だったかどうかかなり不安になったので、他の選択肢も検討してしまいました。

3.の選択肢、いわゆる小田急訴訟という最高裁判決(最大判H17.12.7)が存在しています。これが気づけばOK。ただし、余談になりますが、原告適格は認められたものの、行政庁の採用の逸脱は認められませんでした。

ちなみに、1.は第9条1項そのままの条文、2.は土地区画整理事業の判例(最判H20.9.10)です。これは「処分性は認められる」と覚えておくことが重要でしょう。ちなみに、行政書士試験で判例問題は数問出ますが、結論だけで結構です。まとめておきましょう。

4.は第12条4項にそのまま出ている条文問題です。特定管轄裁判所は忘れたころに行政書士試験でも出ている印象を受けます。しっかり確認しておきましょう。

問題20 正解1

行政法最後の問題です。「誤っている文」を探す問題ですが、よく読んでも、全部正しい文章に思えてしまって焦りました。抗告訴訟についてまとめましょう。誤っているのは1.申請型義務付訴訟についてですが、提起できる積極要件が違います。第37条3の1項ですね。選択肢に書かれているのは「非」申請型義務付訴訟です。この、申請型と非申請型のひっかけは頻出と言ってもよいと思います。

なお、2.は非申請型義務付訴訟(第37条3の2項)の条文通り、3.は差止めの訴え(第37条4の1項)の条文通り。また、4.は124ページに書かれています。なお、ここは私も知らなくて4.を選んでしまいました。

「知らない選択肢が出たら間違い選択肢」、これ結構使えるセオリーなのですが、勉強していない箇所(まだまだ私も足りません)が出たときは使えませんね。反省です。

写真は筑波山に上るわが子(姉・弟)

連日ブログ記事と関係ない写真ですみません。

令和7年度特定行政書士試験の行政法はここまでです。なんといっても特定行政書士試験の考査は行政法で稼ぐのがセオリー。難しい問題も散見されますが、行政書士試験を乗り越えてきた方たちの集まりですので、しっかりここでポイントを稼いでゆとりをもって「要件事実」問題にいきましょう。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

Follow me!