民法:親族法⑫裁判上の離婚
こんにちは。行政書士の小幡です。
いよいよ年の瀬も迫ってきましたね。そして、暖冬かなと思っていたのに、ここ数日の寒さと言ったら、ポスティングの障害になりますね。いやあ、寒い寒い。
風邪ひかないように、健康に気を付けて年末を過ごしたいですね。今回のテーマは「裁判上の離婚」です。今までは合意による離婚、つまり、双方の話し合いによる離婚でしたが、今回は裁判所を通して行われる離婚がテーマです。さて、条文を読んでみましょう。
(裁判上の離婚)
第七百七十条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
2 裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
(協議上の離婚の規定の準用)
第七百七十一条 第七百六十六条から第七百六十九条までの規定は、裁判上の離婚について準用する。
第770条は離婚の裁判ができること、そしてそのための条件を5つ列挙しています。
- 配偶者の不貞行為(不倫、浮気など)
- 悪意の遺棄(生活費を負担しない、同居の拒否など)
- 配偶者の生死が3年以上わからない(離婚が成立した後で生存が判明した場合でも離婚は確定)
- 強度の精神病で回復の見込みがない(実務上はなかなかい認められないのが実情)
- その他婚姻を継続しがたい重大な理由(DV、モラハラなど多岐にわたる)
1.~4.は当然離婚の理由になるべきものばかりです。5.についてはなかなか広く規定していますので、少しまとめる必要がありそうです。
DVやモラハラはイメージしやすいでしょう。夫婦が平等ではなく、婚姻を継続することができない状態ですよね。しかし、実際に考えられる重大な理由はそれだけでなく、長期間の別居もその理由に挙げられる可能性があります。
長期間には定義はないのですが、おおよその目安として3年から5年以上と言われるようです。しかし、実際には別居機関だけでなく、婚姻期間や個別の諸々の事情が検討されるようですし、また、別居期間が長いと離婚が認められやすいと思われます。
実際の別居ではない、つまり「家庭内別居」も離婚成立事由になる可能性があります。しかし、家庭内別居はその成立を立証するのが難しいのが実情です。
金銭的な問題でも離婚が成立する可能性があります。「ギャンブルに給料をつぎ込んで、生活費を入れない」「ブランド品を買いあさって、生活費を入れない」などが分かりやすい例でしょう。
上記の理由があれば離婚の訴えができます。ただし、上記の理由に該当しなくても、双方が合意していれば前条までの「合意による離婚」はできますので、お間違え無いように。
第770条2項では、裁判所が第770条1項の各号に書かれている理由で離婚の訴えがあったとしても棄却(つまり離婚の訴えを認めない)することができる、となっています。つまり、色々な状況を勘案して「離婚しない方がいいよ」という判断ができる余地を残しているのです。
第771条は競技場の離婚でまとめた各条は裁判による離婚でも準用するという内容です。具体的には「子どもの監護(766)」「復氏(767)」「財産分与(768)」「権利(祭祀など)の承継(769)」です。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
