民法:親族法⑱相続の開始後に新たに子と推定された者の価額の支払請求権
こんにちは。行政書士の小幡です。今日は長いタイトルになってしまいました。とはいっても、前回の778条の3と似ていますね。少しややこしい条文になっていますので、条文を確認してから理解を深めていきましょう。
(相続の開始後に新たに子と推定された者の価額の支払請求権)
第七百七十八条の四 相続の開始後、第七百七十四条の規定により否認権が行使され、第七百七十二条第四項の規定により読み替えられた同条第三項の規定により新たに被相続人がその父と定められた者が相続人として遺産の分割を請求しようとする場合において、他の共同相続人が既にその分割その他の処分をしていたときは、当該相続人の遺産分割の請求は、価額のみによる支払の請求により行うものとする。
- 774条の規定:嫡出否認について、父・母・子が嫡出を否認できる規定でした。
- 772条第3項4項の規定:嫡出を推定できる規定と一定の条件で読み替えられる規定でした。
新たに子と推定された方が相続人になった場合、その他の相続人に対して、遺産分割を請求できますが、その遺産分割の方法は価額の支払い請求のみとする条文です。
新たに権利を認められた「子」に対して、権利を認めてあげると同時に、既に遺産分割が終わった他の相続人の遺産分割を再度やり直すという混乱を生じさせないといった措置になります。
相続関連の業務では大事な知識になりますね。例えば、お亡くなりになったお父さんの遺産分割協議がおわったところで、新たに相続人が増えた場合(レアケースかもしれませんが)、その方に対しての権利を守りつつ、再度の遺産分割を行うことによる混乱をさけることが出来るということですね。
あくまでも遺産分割協議後の話ですので、遺産分割協議が終わっていなければ、通常の遺産分割協議にその方を参加させることは全く問題ありません。
確かに一読しただけでは難しい条文ですが、この条文がないと、いざこのようなシチュエーションが生じたときに大混乱必至でしょう。必要な条文だと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
