民法:親族法㉟協議上の離縁
こんにちは。行政書士の小幡です。
今日は離縁についてまとめてみましょう。「離縁」というのは養子の縁組をした養親子がその縁を切るということ、つまり、縁組を結ぶ以前の状態に戻すことです。では早速条文を確認してみましょう。
第四款 離縁
(協議上の離縁等)
第八百十一条 縁組の当事者は、その協議で、離縁をすることができる。
2 養子が十五歳未満であるときは、その離縁は、養親と養子の離縁後にその法定代理人となるべき者との協議でこれをする。
3 前項の場合において、養子の父母が離婚しているときは、その協議で、その一方を養子の離縁後にその親権者となるべき者と定めなければならない。
4 前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、同項の父若しくは母又は養親の請求によって、協議に代わる審判をすることができる。
5 第二項の法定代理人となるべき者がないときは、家庭裁判所は、養子の親族その他の利害関係人の請求によって、養子の離縁後にその未成年後見人となるべき者を選任する。
6 縁組の当事者の一方が死亡した後に生存当事者が離縁をしようとするときは、家庭裁判所の許可を得て、これをすることができる。
第811条は6項まであります。一つずつ確認していきましょう。まず、第1項は単純、協議をすると離縁が出来ますよということです。当たり前ですが、双方の意志で縁を切ることは当然可能。ただし、これは養親子の場合です。実の親子の場合はできませんから気を付けてくださいね。
第2項は養子が15歳未満の場合です。その場合は15歳未満の養子が協議に参加しても行為能力がないですから、その協議は法定代理人が行います。そして、第3項ではその養子の父母が離婚しているときは親権者を定めなければならない。そりゃそうだ、行為能力がない状態ですからね。また、第4項では協議が出来ない場合は家庭裁判所が実父、実母、養親などの請求で審判が出来ると定められています。
第5項ではそれでも決まらないときは家庭裁判所が未成年後見人を選任する。子どものためです。どうしても決まらないときは裁判所が選任します。
第6項は養親もしくは養子が死亡した時は家庭裁判所に許可を得れば養子縁組を解消できるというものです。未成年である場合は当然、前項までの手続き(新たな親権者)が必要ですが、それ以外の場合は許可があればOKです。
これらの条文は、前回触れた通り、「相互の扶養義務」「相続」に大きく関係してきます。ですから、家庭裁判所が登場する場面が多いのですね。納得です。ここら辺の手続きをきっちりと行わないと大きなトラブルになりそうです。
養子(縁組)は新しい家族を形成するとても大事な制度ですので、必要な人には活用してほしいですし、幸せになってほしいと強く願っています。
正直、自分が扱ったことはありません。しかし、必要な人に必要な手当てをするために私の出番があるなら、ぜひ、貢献したいですね。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
